軽貨急配

2006年の中間決算で長期未収債権の譲渡による特損を出す、その額なんと約68億。資産300億、営業利益10億レベルの会社には大きすぎる。目指していた姿は良かったと思うが、会社の規模が小さかった、その割に管理がまともに出来ていなかった。その後は財テクに追われ本業が縮小、最終的には自己破産。リーマンが150億のMSCBを引き受けてぼろ儲け、まあその後にリーマンも消えた訳だから因果応報でしょうかね。

”会社個人事業主の軽トラック購入に係る割賦債務が滞り、信販会社などに対して債務保証していたことから、長期未収入金や破産更生債権が発生し、財務内容が毀損。自己資本拡充のため、下方転換価額修正付き転換社債(MSCB)を相次いで発行。07年4月にトラステックスホールディングスに商号変更し、同社は純粋持株会社に移行して、軽貨物運送事業は会社分割した新軽貨急配に移管していた。その後、08年7月には過去に不適切な会計処理が行われていたことが発覚。同年10月に大証の監理ポストに入り、翌09年2月には上場廃止となっていた。その後2011年4月に自己破産している。”

郵船航空サービス

売上高は日本郵船と一部事業統合の2012年を境にほぼ倍増しているが、利益は変化無し。つまりお荷物を親会社から渡されたパターン。万年1000円近辺をウロウロ、時価総額500億前後。

逆に言えば、うまくシナジー効果が出て利益率が改善すれば利益も倍を狙える。ある意味インフラ事業なので、そう簡単に潰れるとも思えず、安定して配当してくれるだけでも良い。ディフェンシブながら一発狙える。

理想科学

ニッチ特化なオーナー会社にあって、なかなか株価対策に強い。ニッチなコンセプトを維持しながら縮小する市場で健闘していると思う。

ただ、売り買いで言えば今の水準1700円は売り。売り長にもなっているし、客観的に見て買い上がる理由が無い。

アトラス

プリクラで一世風靡して、プリクラのアメリカ進出やアミューズメント事業の拡大を図って大失敗。単独ではどうにも出来なくなって、点々としてインデックスの完全子会社となったが、親会社が民事再生。最終的にセガの参加に入った。

決算短信を見ると、PDACの実行、経営管理体制の見直し、経営責任の明確化、社員のやりがい。など、なかなかにユニークで末期的な文言が並ぶ。

2010年2月12日発表し、5月10日に完全子会社化、アトラ1に対してインデックス0.072。

フコク

不思議な会社、着実に売上高も利益も伸ばしているのに一向に株価が上昇しない。PERはついに一桁台に定着、PBRも0.4、市場からは将来性の無い汎用品会社のレッテルを貼られている状態。

難点を挙げれば、ワイパーブレードは国内で独占的、伸びは期待できない。代わりに防振事業が伸びているが、それ以外の事業の柱が見えないのは確か。汎用消耗品を扱っている割に営業利益率は良いので事業は最適化されていると思われる。

1株利益が伸びているにも関わらず、配当はここ約10年変化が無い。一族や関係者の持ち合い株が非常に多いので、株価対策という意識が無いのか?配当を倍の40~50円出せば株価も1000円は超えると思うが。。。

古河電工

2002年の事業報告書。古河財閥の4代目、古河潤之助氏が光ファイバ事業を買収するなど多角化した直後にITショックで株価は1/10になった。それでも、売上高は4倍になっているので、結果的に多角化は成功しているように見える。特にインフラ系に向かったのは強いか。

選択と集中ブームの中で多角化を保っている古河電工は財閥的な考え方に思える。一方で宙に浮いているのがアルミ(古河スカイ)事業。株価は慢性的に伸びない。営業利益率が悪く、利益追求に固執していないように思える。中計等を見てもインフラと称して自動車、エネルギー、電気とすでに3分野もカバーしていて、さらに新規事業を建てようとしているので、利益が出ると思えない。

悪く言えば、基盤はしっかりしているので潰れる事は無さそうなので安値で拾って放置タイプの銘柄、配当率が低いので魅力にはやや乏しい。投資抑制と事業集中で営業利益率が向上してきたら変化の兆し。