三菱自動車工業

2005年3末に4748億円の損失を出す、いわゆるリコール隠しと三菱ふそうに関わる補償、この時点で繰越損失は約7400億円。資本金が6400億なので、もう倒産寸前状態(資本合計1.6兆で負債が1.25兆円)。三菱グループや外資からの金融支援(7802億円)が無ければ存続は出来なかっただろう。

2016年の燃費問題の1450億円の赤字なんて小さく見えてしまう。しかし、すでに2005年に三菱自動車再生計画を打ち立てて、コンプライアンス・信頼回復・社外の目・CSR・自立再生など言っていたのにこの結果だから、自立再生を諦めても当然かな。燃費問題で人名が失われるわけではないので、まだ救われる。

ファイ

スーパーボロ株。2005年にトランスデジタルに社名を変えたが、2008年8月28日に不渡りを申請して9月1日に民事再生法申請して9月30日に上場廃止。不渡りから廃止まで1円売り気配という伝説を作った。

元々は日本MICというSE系の会社だったが、ファイに変わった辺りから迷走し始めて、最終的にトランスデジタルで破綻。社長は民事再生法違反で懲役1年6か月の実刑を受ける。

毎年、当たり前のように赤字を出すが潰れない。株式市場やバックにいる投機会社(オメガプロジェクト系)の支援で資本増強を繰り返してきた。しかし、これも株価が数円になってしまっては出来なくなってしまい、ついに倒産。例えば、総資産37億で24億の赤字、総資産86億で42億の赤字など常識では考えられないが、それでも数多くの個人投資家(株主数は10000人弱)が踊らされたのは良い教訓となる。自分も含めてスキャルピングで参加した人は多いだろう。

ちなみに事業報告書には写真もグラフも一切無く、商品はシステム開発とだけしか書いていない。

アラビア石油

サウジアラビアとクウェイトで自主開発油田を運用。2000年にサウジとの契約が切れて、2003年にクウェイトでの採掘権が切れてしまう。それまでの3年間は交渉内容に一喜一憂する状況が続いたが、徐々に状況は厳しくなっていった。同時に富士石油との経営統合に向けて動き出し、AOCホールディングスとなる。

クウェイトにて保有していた有形資産は没収されるなど厳しい内容となったが、同国とのビジネスは継続する事が出来た。しかし生き残れるような内容では無く、結局アラビア石油はJX日鉱日石開発に吸収される。AOCは富士石油の石油精製・販売事業を主力とすることになり、社名も変更。

当時は供給多寡で1バレルは約25ドル程度だったのが、今思うと残念。日の丸資源開発として国のバックアップがあるのでは?と言った思惑などで取引は活況だった。結果的には自主開発したところで、最後には設備含めて没収される運命にあるなら、投資しない方が賢いという判断だろう。しかも政府には現在の国際石油開発があるので、小さなアラビア石油など取るに足りなかったとも考えられる。

秀文社

2007年3月15日に14000円で上場、当日の14290円が上場来高値、終値は12000円で下がり続け、2007年11月21日に最安値4150円となる。

そして2007年12月21日に学研がTOBを表面、株価6400円に対して8860円でTOB。上場して、たった9が月で買収される素晴らしさ。しかも秀文社の大株主の一つが早稲田アカデミーという学研の強豪。真実はわからないが、個人投資家から資金集めてから、株価を下げてTOBというのは出来レース過ぎる。業績や株主資本から考えたら10000円でも割安だった。個人的見解としては、うまい詐欺。狙って仕組まれていたとしたら、防ぎようが無い。良い教訓ではある。

日本風力開発

2015/3/23にMBOでTOBを実施して非公開化する事を発表、25%プレミアムの580円。株価は高値の1/10程度だが、倒産しなかっただけマシか?

風力発電はテーマとして面白かったのだが、如何せん拡大を急ぎ過ぎたのと、売電収入よりも風車販売で利益を出していた。売電を増やすまでは風車を売るのは結果的には良いアイデアでは無かったと思う。所詮、国内でしか展開できる能力が無いのに将来の糧を食い潰した。その結果、せいぜい100MW程度(7億円程度?)の売電能力では事業継続は難しい、新規のウィンドファームを自前で建設するのは難しい。自然エネルギー開発はファンド形式で集金する資本ゲームかな、どちらにせよ資本力が勝負。

各種オークション

メルカリ:スマホアプリ専用。らくらくメルカリ便という匿名発送が可能、60サイズで600円。登録・出品無料、エスクロー決済。

ヤフオク:通常は出品に会費が必要。

AMAZON:買取サービスもある。マーケットプレイスもあるが、上記より使いにくいか。

配送方法:ゆうメールは150gまで中身が見えれば180円。レターパック、A4サイズの専用封筒なら510円か350円。普通郵便、厚み1cm以下、25g以内なら84円。

軽貨急配

2006年の中間決算で長期未収債権の譲渡による特損を出す、その額なんと約68億。資産300億、営業利益10億レベルの会社には大きすぎる。目指していた姿は良かったと思うが、会社の規模が小さかった、その割に管理がまともに出来ていなかった。その後は財テクに追われ本業が縮小、最終的には自己破産。リーマンが150億のMSCBを引き受けてぼろ儲け、まあその後にリーマンも消えた訳だから因果応報でしょうかね。

”会社個人事業主の軽トラック購入に係る割賦債務が滞り、信販会社などに対して債務保証していたことから、長期未収入金や破産更生債権が発生し、財務内容が毀損。自己資本拡充のため、下方転換価額修正付き転換社債(MSCB)を相次いで発行。07年4月にトラステックスホールディングスに商号変更し、同社は純粋持株会社に移行して、軽貨物運送事業は会社分割した新軽貨急配に移管していた。その後、08年7月には過去に不適切な会計処理が行われていたことが発覚。同年10月に大証の監理ポストに入り、翌09年2月には上場廃止となっていた。その後2011年4月に自己破産している。”

郵船航空サービス

売上高は日本郵船と一部事業統合の2012年を境にほぼ倍増しているが、利益は変化無し。つまりお荷物を親会社から渡されたパターン。万年1000円近辺をウロウロ、時価総額500億前後。

逆に言えば、うまくシナジー効果が出て利益率が改善すれば利益も倍を狙える。ある意味インフラ事業なので、そう簡単に潰れるとも思えず、安定して配当してくれるだけでも良い。ディフェンシブながら一発狙える。

理想科学

ニッチ特化なオーナー会社にあって、なかなか株価対策に強い。ニッチなコンセプトを維持しながら縮小する市場で健闘していると思う。

ただ、売り買いで言えば今の水準1700円は売り。売り長にもなっているし、客観的に見て買い上がる理由が無い。